坂井市三国湊「日本遺産」認定越前の旅 福井県坂井市三国町

坂井市三国湊「日本遺産」認定(2018)

福井県の越前・三国エリアの魅力を発信しています
三国温泉 お宿あらやは福井県よりふくいブランド大使(法人)に認定されており、福井県の越前・三国エリアを中心に、食べる・遊ぶ・観光・宿泊の情報や、越前蟹(えちぜんがに)の魅力をネットを通して全国に発信しています。この記事は坂井市三国湊の日本遺産認定の報が周知されることを目的として、福井県坂井市「広報さかい平成30年7月号」より掲載しました。日本遺産に認定された坂井市三国湊が注目されることを願います。 ●広報さかい

日本遺産に認定!
2018年5月24日、坂井市三国湊が日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」に認定されました。

「日本遺産」とは?
日本遺産(JAPAN HERITAGE)とは、平成27年度から始まった文化庁が認定する制度で、地域の歴史的な魅力や特色を通じて、日本の文化・伝統を語るストーリーについて、地域に残る有形・無形などで構成された文化財を、総合的に活用する取り組みを応援するものです。認定にあたっては、一自治体単独で構成されるストーリー(地域型)と複数自治体で構成されるストーリー(シリアル型)があり、坂井市はシリアル型での認定となりました。日本遺産は、今年度までに全国で67件が認定されており、福井県では、小浜市・若狭町の「御食国(みつけくに)若狭と鯖街道 海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群」(平成27年度)、越前町の「きっと恋する六古窯―日本生まれ日本育ちのやきもの産地―」(平成29年度)、敦賀市・南越前町・坂井市・小浜市の「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」(平成29・30年度)の3件6市町が認定されています。坂井市が認定された北前船関連の日本遺産は、全国38自治体で構成されており、日本遺産では最も多くの自治体で構成されています。また、坂井市の構成文化財は、19件あり、38自治体の中では最多となります。

今回認定されたストーリーの概要
日本海沿岸および瀬戸内海沿岸には、山を風景の一部に取り込む港町が点々とみられます。そこには、港に通じる小路が随所に走り、通りには広大な商家や豪壮な船主屋敷が建っています。また、社寺には奉納された船の絵馬や模型が残り、京など遠方に起源がある祭礼が行われ、節回しの似た民謡が唄われています。これらの湊町は、荒波を越え、動く総合商社として巨万の富を生み、各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地・船主集落で、時を重ねて彩られた異空間として今も人々を惹きつけてやみません。

三国湊の歴史
三国湊は、九頭竜川の河口に位置し、竹田川、日野川、足羽川などの多くの河川が合流するため、古くから河川の舟運(しゅううん)を利用した物資の輸送が盛んでした。また、日本海にも面していることから、越前地域の物資を河川で輸送し、それらの物資を集積して、日本海から他地域を結ぶ物流の拠点として繁栄しました。「三国湊」の初見は、歴史書『続日本紀(しょくにほんぎ)』の宝亀9年(778年)の記事で、送高麗使の乗船が坂井郡三国湊に来着したことが記載されています。室町時代の『廻船式目(かいせんしきもく)』では、三国湊は「三津七湊(さんしんしちそう)」(安濃津・博多津・堺津の三津、加賀本吉・能登輪島・越中岩瀬・越後今町・出羽秋田・津軽十三湊・越前三国の七湊)の一つに数えられていました。また、丸岡城天守(国指定文化財)も調査の結果、一部板戸の扉板に東北産ヒバ(アスナロ)材が使用されていたことがわかり、日本海の海運を通じて、三国湊を経て運ばれたものと考えられます。このことからも、全国にわたって海運による物資の供給も盛んであったことがわかります。三国湊は、織田信長、柴田勝家などによっても保護され、三国湊の商人で、問丸(といまる:運送管理や中継ぎ取引を行う)の森田家は、信長に協力し、海上から上杉謙信の情勢を偵察するなど、信長からの書状などが森田家文書として残されています。江戸時代になると、三国湊は福井藩領で金津奉行の支配となり、日本海の海運も、日本海沿岸から津軽海峡を通り、太平洋に出て、江戸に入る東廻り航路と日本海沿岸から関門海峡を通り、瀬戸内海を通って大阪に入る西廻り航路が発達。川の舟運によって、米やその他の物資が集散する三国湊は、北前船の寄港地としてさらに発展しました。その様子は、慶応元年(1865年)に描かれた「越前三国湊風景之図」にも見ることができます。特に、全国各地に残る笏谷石(しゃくだにいし)は、福井市の足羽山で採掘された後、河川の舟運により三国湊に運ばれた後、北前船で全国に運ばれたものであり、全国津々浦々に遺されています。

坂井市にある19の構成文化財
福井県坂井市内で認定された、北前船関連の日本遺産のストーリーを形成する、19の構成文化財を紹介します。
1.旧岸名家(きゅうきしなけ)住宅(国登録文化財)北前船で財をなした、材木商・新保屋惣助(しんぼやそうすけ)の住宅。
2.魚志楼(うおしろう・松崎家住宅・国登録文化財)北前船の船主や、商人が利用した花街にある料理屋。
3.瀧谷寺(たきだんじ・国指定文化財)北前船船主を多く輩出した新保地区の有力者が北前船交易で得た財をもとに寄進した建造物群。
4.三國神社随身門(みくにじんじゃずいしんもん・県指定文化財)三国湊が北前船で、最盛期を迎えた江戸末期から明治初期にかけ、有力な北前船船主でもあった町衆が寄進した楼門。
5.新保春日神社(しんぼかすがじんじゃ・県・市指定文化財)北前船の航海安全を祈願した本殿と北前船船主らが奉納した石造物。
6.大湊神社(おおみなとじんじゃ・県指定文化財)神社がある雄島は神宿る島として北前船船主から崇敬され、古来より船乗りの信仰が篤い神社。方角石がある。
7.三国港(旧阪井港)突堤(国指定文化財)北前船の出入りを改善するため、九頭竜川河口に築造された西洋式突堤。
8.日和山(ひよりやま)北前船の船乗りたちが出港前に日和を見た場所。
9.北前船古文書群 北前船で財をなした、森田家等の豪商や北前船の船主家に伝えられた、廻船業に関する古文書群。
10.北前船船絵馬群(きたまえぶねふなえまぐん)北前船の船主らが海上安全を祈願し自船を描き、神社に奉納した絵馬。大湊神社絵馬、白山神社絵馬など。
11.三国浦絵図(みくにうらえず)北前船により繁栄した、三国湊の様子がわかる絵図。
12.越前三国港風景之図(えちぜんみくにみなとふうけいのず)北前船により繁栄した、三国湊の様子が描かれた絵図。
13.三国仏壇(みくにぶつだん)三国湊の工芸品で、北前船により船主集落の加賀橋立などに運ばれた。
14.三国箪笥(船箪笥 みくにだんす・ふなだんす)江戸時代から明治時代にかけて、三国で作られ、北前船の航海時に使用された必需品。
15.笏谷石関連古文書群(しゃくだにいしかんれんこもんじょぐん)石を扱っていた廻船問屋に伝わる、北前船で流通した笏谷石に関する古文書群。
16.なんぼや踊り唄(県指定文化財)北前船の船乗りによって、南部地方(東北)から伝わった唄。
17.いさぎ(市指定文化財)北前船船頭・水主(かこ)の祝い唄で、起舟(きしゅう)の船祝いの席で唄われた。
18.三国節(みくにぶし・市指定文化財)北前船の船頭の舟唄として発祥したとも言われる三国の座敷唄。
19.三國神社例大祭(みくにじんじゃれいたいさい・三国祭)と山車屋台(やまやたい・県・市指定文化財)北前船交易により繁栄した、三国湊の有力な北前船船主でもあった町衆が、山車人形や舟神輿などを奉納した祭り。

日本遺産認定記念展「北前船と三国湊―荒波を越えた男たちの夢―」

日本遺産認定記念展「北前船と三国湊―荒波を越えた男たちの夢―」
三国湊や笏谷石などの関連書や、日本遺産認定に関連する資料を多数展示しています。

開催スケジュール(終了しました)
2018年10月14日(日)まで 会場:みくに龍翔館(三国町のシンボルの一つで、明治12年建設の小学校外観を復元した歴史資料館)


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