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越前蟹 探訪/美味しい越前がにを求めてMIKUNI ONSEN ARAYA INN/Seeking for the delicious Echizen-Crab

あらやの越前がに

越前蟹 探訪 ~美味しい越前がにを求めて~
CONTENTS

  • 1.福井ブランド「越前蟹(えちぜんがに)」
  • 2.美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて
  • 3.越前蟹(えちぜんがに)業者の泣きどころ
  • 4.越前蟹(えちぜんがに)の歴史

福井ブランド「越前蟹(えちぜんがに)」

◆ 越前蟹(えちぜんがに)とは
『越前蟹(えちぜんがに)』とは福井県(越前)の沖で古くから漁獲されるズワイガニのオスの地方名です。メスは『セイコ』と呼ばれます。福井の誇る特産品ブランドの一つとして「福井県のさかな」に指定されています。全国で最初にズワイガニにタグを付けることによるブランド化を推進したのが福井県の越前漁協です。越前蟹(えちぜんがに)の漁期は資源保護の観点から期間限定で行われており、オスが11月6日から3月20日まで、メスが11月6日から年内です。蟹漁期間中は旬の時期にあたり、毎年その味を求めて多くの観光客が福井を訪れます。

◆ 福井ブランド大使
福井県では「越前・福井」のブランドや名産品を世に広めるため協力してくれる人を「福井ブランド大使」に任命して、越前・福井のことを理解していただく努力をしています。「三国温泉 お宿 あらや」は福井ブランドの一つ「越前蟹(えちぜんがに)」を世に広める「福井ブランド大使(法人)」として活動しています。この『越前蟹 探訪/美味しい越前がにを求めて』はその活動の一つです。三国温泉 お宿 あらやの主人が、越前蟹(えちぜんがに)のことを世の人に知っていただきたい、という想いから活動しております。自分勝手なページで恐縮ですが、読まれた方が越前蟹(えちぜんがに)の世界を知り、興味を持っていただければ幸いです。あくまでも独り言・覚え書きの類ですので、間違ったことを書きましたときはご容赦いただいて、正しい情報のご指導をよろしくお願いいたします。

◆ 歴史・生態・学術情報は「越前がにミュージアム」で得た知識をもとに記載しております
このWEBサイトに記載している越前蟹(えちぜんがに)に関する歴史・生態・学術資料等は私が「越前がにミュージアム」(福井県丹生郡越前町厨71-324-1 TEL0778-37-2626)で得た知識をもとに記載しております。越前蟹(えちぜんがに)に興味がある方は一度ご訪問されることをおすすめします。

美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を食べるためにおすすめしたいこと
このコンテンツは「美味しい越前蟹(えちぜんがに)を食べる」ことを目的に福井を訪れる旅行者の方に向けて、三国温泉お宿あらやの主人がおすすめしたいことを書いております。

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて 『鮮度が第一』
旨みが強い食品は傷みやすい(足がはやい)ものです。ズワイガニには旨み成分が多く含まれており、死ぬとすぐに旨み成分が臭みに変わります。牛肉や白身魚のように、捌いた後から熟成させて旨みを引き出すなどはとても出来ません。越前蟹(えちぜんがに)の蟹味噌が好きだという方も多いと思いますが、匂いが気になることもあるのではないでしょうか。蟹味噌は内臓なので特に傷みやすい=臭みが出やすいのです。冷凍加工した蟹の商品に足身単体のものが多く、甲羅付きの商品が少ないのはズワイガニの甲羅の中の内臓が死ぬとすぐに傷んで臭みが出るからです。美味しい蟹を食べるには、鮮度を確保できる環境のもとで食べるのが一番です。お宿あらやでは1.5t水槽と3t水槽を蟹用に常時稼働して、蟹を水槽で生かしています。越前蟹(えちぜんがに)のように高額の蟹を食べに行くなら、水槽から出して蟹を調理するお宿やお店を探すことが大切です。

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて 『宿泊して蟹を食べるか・昼食夕食で食べるか?』
越前蟹(えちぜんがに)を旅行の目的の一つにしている段階で、ある程度の出費は覚悟されていることと思います。なかでも直接金額に関わるのは「宿泊して宿で越前蟹を食べる」「宿では蟹を食べず、旅先の飲食店で食事(昼食もしくは夕食)に越前蟹を食べる」の選択です。

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて 『宿泊して蟹を食べる場合のメリット』
「宿泊して蟹を食べる」場合のメリットは、蟹を売りにしている宿を選べること・蟹尽くし=フルコースを時間をかけて味わえること・食事の前後に温泉で体を休めることなど、時間に余裕があることから生じるメリットが多いことでしょう。お宿あらやのお客様には「○○記念日は越前蟹」「アニバーサリーのギフト宿泊」として、毎年お越しになる常連様がいらっしゃいます。

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて 『飲食店で蟹を食べる場合のメリット』
「宿泊と越前蟹の食事を分ける」場合のメリットは、宿泊より安く済む場合が多いこと・蟹尽くし=フルコースまでは必要なく丼などの軽い食事で良いと考えている場合に有効などでしょう。飲食店では丼などの軽い食事が主のため、しっかりとした蟹の食事を求めている場合は蟹を売りにしている宿で昼食や夕食をされると良いと思います。お宿あらやでご昼食をされるお客様には、芦原温泉や石川の旅館で宿泊された方が翌日に越前蟹(えちぜんがに)のご昼食を食べに来られるパターンが多いです。

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて 『宿泊予約サイトを使うべきか』
旅行を計画する際に、宿泊予約サイト(旅行業者)を使って宿泊先を探す方も多いと思います。宿泊予約サイト(旅行業者)が宿に請求する手数料をご存知でしょうか?旅行サイト(旅行業者)が宿に請求する手数料は宿泊金額の8~13%程度が一般的です。支払いにクレジットカードが使用できる宿はさらに数%の手数料の支払いを想定しています。宿が支払う手数料はもちろん全てサイトに記載の宿泊料金に含まれています。「安さ優先」「食事に期待しない」「レジャー目的」「素泊まり」の場合は宿泊予約サイトは有効でしょう。しかし、宿に宿泊する目的が食事にある場合は、腰を落ち着けていろいろな手段で宿を探すことをおすすめします。先ほどお話しした、宿が宿泊予約サイトに支払う手数料ですが、すべて宿泊料金に含まれていると考えるなら、もし越前蟹(えちぜんがに)の宿泊でお一人3万円程度とすると、ご夫婦で6千円ほどは宿泊サイトへの手数料となり、宿の運営しているサイトの宿泊と比較すると、温泉や人件費は変わりませんので「宿泊予約サイトへの手数料は食事内容を変更する事で対処する」場合が多いと考えられます。宿に宿泊する目的が食事にある場合は、これらを考慮して、腰を落ち着けていろいろな手段で宿を探すことをおすすめいたします。

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて 『食べる蟹は自分の目で確認する』
越前蟹(えちぜんがに)は日本一高いといわれるブランド蟹です。そのブランド蟹を食べようとしているのに、冷凍の蟹や、どこの蟹なのか分からないものに高額の料金を支払う気にならないと思います。せっかくお店に足を運んだなら、調理する前の越前蟹(えちぜんがに)を見せてもらって、自分が食べる蟹を自分の目で確認してください。お宿あらやでは必ず調理前にメインの蟹をお見せしています。お見せすると多くのお客様が自分の蟹を写真に撮っています。水槽から出して蟹を調理するスタイルのお店なら、お客さんから聞けば蟹を見せてもらえるところもあると思いますので、そういうお宿やお店を探してください。

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて 『カニビルの卵』
越前蟹(えちぜんがに)の甲羅によく付着している黒いぶつぶつはカニビル(カニヒル)の卵です。カニビル(カニヒル)は海に生息するヒルの一種で、生態はよく分かっていないそうです。漁港からお宿あらやの水槽に運ばれる越前蟹(えちぜんがに)にもびっしり卵が付いています。カニビルの成虫も一緒に付いてきます。水槽を覗き込んだお客様が時々「なんだこれは?」といった顔をされます。ヒルと言いますが、蟹の甲羅を産卵場所に選ぶだけで、蟹の体液を吸ったり、悪さをするわけではないそうです。北海道やロシアのズワイガニにはカニビルの卵は付いていません。越前蟹(えちぜんがに)の生息する日本海側の海底は泥に覆われていることから、カニビルの卵を植え付ける岩場の代わりに越前蟹(えちぜんがに)の甲羅を選んでいると考えられています。このように、ズワイガニの生息域を判別するのにカニビルは有効です。蟹が脱皮するときに甲羅を脱ぎ捨てることから、カニビルの卵が多く付いていると脱皮してからの時間の経過が予想できます。脱皮したての蟹より成長した蟹の方が身も多く美味しいのは当然ですが、私の経験上、成長した蟹がすべて美味しい蟹ではありませんので「カニビルの卵がたくさん付いている」ことを美味しさの判別に使うことは難しいと思います。

◆ 美味しい越前蟹(えちぜんがに)を求めて 『食べ放題に要注意』
個人の方や旅行会社の方から、たまに「越前蟹(えちぜんがに)の食べ放題ありますか?」と聞かれることがあります。芦原温泉の旅館さんや越前海岸の旅館さんで、ズワイガニの食べ放題や蟹を食べて○○円ポッキリをされている施設は何軒か存じていますが、セリ値を知っている立場から言うと、越前蟹(えちぜんがに)の食べ放題は金額的に難しく、とてもリーズナブルな料金でできるとは思えません。越前蟹(えちぜんがに)に関していえばリーズナブルな価格設定の「食べ放題」に飛びつくのは危ないと思います。

越前蟹(えちぜんがに)業者の泣きどころ

◆ 泣きどころ その1『養殖できない』
越前蟹(えちぜんがに)を扱う上で泣かされることが多々あります。まずは「越前ガニを長期間、水槽で生かすことが難しい=養殖できない」ことです。越前ガニは水深300mほどの深さにいる深海の生物です。恐ろしく水圧がかかる、地上とかけ離れた暗闇の世界の住人です。これを深海から引き揚げてきて、地上の環境の中で育てようというのですから難しいですね。最近では、海から離れた山の中でアワビやトラフグを養殖したり、マグロの養殖に成功したりという話がありますが、越前ガニにはそんな話はありません。卵をかえして海へ放流すれば、かえってくるといった事もありません。もちろん、越前ガニが店舗のお粗末な設備の水槽で長生きする筈が無いのです。養殖できないということは、水槽で長く生かすことができないという事であり、長く生かすことが出来ないという事は仕込んだ先からお客様に調理して提供しなければならないということです。たとえ水槽で長く生きてもエサを与えていないので、どんどん越前ガニが痩せていきます。どんどん味が落ちていくということです。調理する私にとっては、いやですね。もし養殖できれば、市場に発注できるので、いつどれだけ入荷すると、安定的に計画を立てて営業できるのですが、それができないのです。安定した供給がなければセリ値も上がってしまいます。

◆ 泣きどころ その2『水揚げは波まかせ』
当店にお越しになるお客様の中には「越前ガニは毎日水揚げがある」「越前ガニは毎日地元の市場で取り引きされている」「店に行けばその日に水揚げされた越前ガニを食べられる」と思われている方がいらっしゃいます。これは全くの間違いです。毎日のように越前ガニの水揚げはありませんし、地元の港で毎日セリにかけられるわけではありません。冬の日本海といえば、強烈な北からの寒波による強風と荒波です。しょっちゅう海が荒れるのです。厳しい冬の海の越前ガニ漁では、事故が起こり漁師が亡くなることもあります。冬型の気圧配置になれば、波が静まる日を待って漁に出ることになります。毎日水揚げがあるわけではないのです。それどころか、波が穏やかであっても漁師が越前ガニのセリ値を上げるため、わざと漁に出るのを遅らせて日程を調整することすらあるのです。いつ水揚げがあるのか、どれくらいの数量が水揚げされるのか、事前に分からないのが泣きどころなのです

越前蟹(えちぜんがに)の歴史

◆ 越前蟹(えちぜんがに)の歴史 ~『古事記』~
食としての福井の蟹の歴史を見ますと、古くは『古事記』に出てくるというから驚きです。ずいぶん昔から知られていたんですね。宴が催されたときに、応神天皇が「この蟹 何処(いずく)の蟹 百(もも)伝ふ 角鹿(つのが)の蟹」と始まる歌を詠んだそうです。この歌に出てくる「角鹿」とは現在の福井県の敦賀(つるが)のことだそうです。いかに昔から食卓に福井のカニが並んでいたか分かりますね。このころはどうやってカニを捕まえていたのでしょうか?このカニは『越前蟹(えちぜんがに)』なのでしょうか?分かりましたら、またここに続きを書きます。

◆ 越前蟹(えちぜんがに)の歴史 ~室町時代~
室町時代には、公家の三条西実隆(さんじょうにしさねたか)の日記『実隆公記』に、永生8年(1511年)3月、「伯少将送越前蟹一折」「越前蟹一折遣龍崎許了」という一文があるそうです。このことから、すでに室町時代には「越前蟹(えちぜんがに)」の名で世に知られており、しかも都の公家が美味しいグルメな贈り物(贈り蟹)として越前蟹(えちぜんがに)を贈っていたことが分かります。ただし、この「越前蟹(えちぜんがに)」とあるものが今のズワイガニ(今の越前蟹)であるかどうかははっきり分からないそうです。別の蟹の可能性もあります。私としてはこれが今の越前蟹(えちぜんがに)であって欲しいですね。

◆ 越前蟹(えちぜんがに)の歴史 ~江戸時代~
江戸時代の福井には、はっきり今につながる越前蟹(えちぜんがに)の歴史があります。福井藩、丸岡藩など様々な藩がありましたが、越前福井の産物を記した『越前国福井領物産』(享保9年=1724年)には、「ずわいがに」の名称があり、「取得かたき時節も御座候」と注意書きがあるそうです。取れない時期もある、とはまさに今の越前蟹漁ですね。江戸時代の越前蟹漁の様子を調べましたら、またここに書きます。

◆ 越前蟹(えちぜんがに)の歴史 ~明治時代~
福井県は、越前蟹(えちぜんがに)を福井の産物として、皇室に献上しています。「献上ガニ」と呼んでいます。献上ガニの始まりは、明治42年(1909年)に四ケ浦(今の越前町)から皇室に献上されたことだそうです。現在では毎年二月ごろ、三国港で水揚げされた越前蟹(えちぜんがに)が丁寧にゆでられたのちに、坂井市職員の手で皇室に運ばれています。福井では献上ガニが行われると、毎回ニュースに取り上げられています。

◆ 越前蟹(えちぜんがに)の歴史 ~現代『福井県のさかな』~
福井県は平成元年(1989年)に正式に「越前蟹(えちぜんがに)」を「県のさかな」に指定しました。以前は県外や国外から安価なズワイガニが市場を通して福井県内に流通し、小売業者が地元産以外の蟹を「越前蟹(えちぜんがに)」として販売して、地元産の蟹の信用を落としめたことがあり、危機感を覚えた越前町漁業協同組合が1997年から越前蟹(えちぜんがに)に標識票を付ける試みを始めました。標識票(産地証明タグ・越前ガニは黄色)はプラスチック製のもので、現在までに数度、形が変更されています。越前町漁業協同組合が始めた試みは県内の他の漁業組合に広がり、同じ県内でも色は同じ黄色ですが「越前港」と「三国港」では形状が異なります。今では福井県の地域ブランドとして、標識票の付いた越前蟹(えちぜんがに)のイメージがすっかり定着しています。標識票とは産地証明タグのことで、越前蟹(えちぜんがに)のはさみの根元部分に取り付けられています。産地証明タグの裏側は、水揚げ港である「越前港」や「三国港」の名が記されており、水揚げのときに漁業者の手で取りつけられます。ちなみに福井県以外のカニの産地ですが、証明タグを取り付けることがすっかり一般的になり、タグの色も形状も港ごとに違うものが取り付けられています。そのため、水揚げの港がすぐに分かるよう工夫されています。どこも地域ブランドの発信に利用しているのです。

◆ 越前蟹(えちぜんがに)の歴史 ~現代 新ブランド『極』(きわみ)~
福井県では2015年11月6日から、重さ1.3kg以上、甲羅の幅14.5cm以上、爪の幅3cm以上の越前蟹(えちぜんがに)を新ブランド「極(きわみ)」として売り出していくことになりました。「極」として認められると黄色の標識票(産地証明タグ)のほかに「極」と書かれたタグがはさみの根本部分に取り付けられます。「極」の選定は特に越前港で厳しく、漁業者(漁師)側とセリに参加する仲買業者双方の了承が無いといけません。水揚げした漁師がどんなにこの越前ガニが「極」と主張しても仲買がダメとはねのければ「極」タグは付かないということになります。「極」は素晴らしい越前ガニですが、二人で食べるには大きすぎます。また、水揚げされる数が非常に少ないこと、価格が10万円を超える場合もあること、仕入れても死んでしまってはお客様にご提供することができないことなど、お客様に確実に美味しい越前ガニをお届けするため、お宿あらやでは取扱いを控えさせていただいております。

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