トップ > 越前蟹へのこだわり
お宿あらやは私と妻の小さな宿ですが、越前ガニを水槽で生かして新鮮な蟹を調理することにこだわっています。調理前の蟹をお見せするのも、お客様に鮮度をご確認いただきたいからです。蟹の仕入れから調理まで夫婦で行い、人任せにしません。その時々のお客様に合わせて良い蟹を仕入れ、ご来店されるまで生かしておこうと努力しております。
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お宿あらやは客室露天風呂があるような高級旅館ではありません。近年、メスのセイコ蟹と1kgを超える上位クラス(特特大サイズ・献上蟹サイズ)の水揚げが特に減少しており、セリ値が上昇しています。宿泊料金のほとんどがご夕食の蟹の金額で、「○○トラベル」などの旅行サイトに参入しないことで支払手数料を上乗せする必要がなく、自社サイトのみで運営することで全体の金額を抑えています。
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こんな小さい宿ですが、毎年来て下さる常連のお客様がいらっしゃいます。夫婦で常連様のお顔を見るのが楽しみです。「旅行の目的は蟹」というお客様にお越しいただければ幸いです。
あらやでは、こちらの越前ガニのサイズを扱います。特に、三国では1.1kgから献上蟹と呼ばれるため、越前港で仕入れた1.1kg前後の献上蟹サイズの越前ガニを「皇室献上蟹クラス」とご案内しています。
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●献上蟹サイズ … 1.1kg前後(1.05kg-1.2kg皇室献上蟹クラス)
●特特大サイズ … 1.0kg前後(950g-1.05kg)
●特大サイズ ……… 900g前後(850g-950g)
●大サイズ ………… 800g前後(750g-850g)
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店舗で使用される越前ガニは1パイ400~500gが一般的で、多くの宿泊施設や食事処で使用しています。お宿あらやのメインの蟹は通常よりサイズが大きく、上位クラスの蟹を扱います。
◆越前ガニへのこだわり『越前ガニは見た目より重さ』
越前ガニは見た目の大きさよりも、重さで判断します。見た目が大きく軽い越前ガニより、小さくても重い蟹を選びます。小さくてもずっしり重い蟹の方が、身が詰まって肥えているので美味しいのです。越前ガニは『やせた色白美人』より『ずっしり重いマッチョ』を選びましょう。
あらやでは、ゆでる前の越前ガニをお客様にお見せします。お見せしてからゆでるので、お待たせしますが、ゆでたての越前ガニを食べられます。
◆越前ガニへのこだわり『どうして越前ガニを見せるのか?』
越前ガニはとても仕入れ値が高く、儲けようと思えば、セリ値が安いときに一度に買い込んで、冷凍すれば良い。楽するなら、前にゆでておいて、ゆで置きした蟹を出せば良いのです。調理する前の越前ガニを見せるには、日ごろから蟹を生かしておいて、お客様が席に着いてから、水槽から蟹を出し、見せて、それから調理しなくてはなりません。時間と手間がかかります。嫁さんと二人では正直、きつい。もしお客様が50人いる旅館なら、こんなのんびりしたことはできません。あらやは一日4組のお客様のみ。みなさん、本場の越前ガニを食べに来られる方ばかり。遠くからお越しの方に対して、楽な仕事をするわけにはいきません。
あらやの「蟹しゃぶ」は、活の越前ガニを丸ごと1杯使います。1杯丸ごと使うので、蟹みそが入った「蟹みそしゃぶ」になります。最後の雑炊が楽しみですね。
◆越前ガニへのこだわり『カニ鍋より、蟹しゃぶ』
私は本場で食べるなら蟹鍋より「蟹しゃぶ」をおすすめします。カニ鍋で足と具材を一緒に煮込むなら、冷凍の蟹の足で充分ダシが出ます。越前蟹をダシ取りに使うのはもったいない。お宿あらやでは、刺身に使う鮮度の高い越前ガニを蟹しゃぶに使用するので、冷凍というわけにはいきません。生の蟹みそを入れた「蟹みそしゃぶ」なら、なおさらです。ゆで蟹はゆでた後から冷めて行くばかりですが、蟹しゃぶは、足を一本ずつ、好きなときに、好きな火加減で鍋にくぐらせて味わうことができるので、いつでもアツアツで召し上がれます。最後は、かにみその残る出汁で締める雑炊。地元らしい食べ方だなと思います。
ご宿泊の越前ガニのご夕食は、テーブル席の個室をご用意します。他の方に邪魔されずに、ごゆっくりお召し上がりください。
◆越前ガニへのこだわり『越前ガニは自分へのごほうび』
宿の常連さんが、よく言われます。「越前ガニは一生懸命、仕事した自分へのご褒美」「奥さんの誕生日にあわせて来ている」一年間がんばった自分へのご褒美に、蟹を食べに来てくださっている。お宿あらやの常連さんはこういう方が多くいらっしゃいます。私はこういうお客さんが来て下さることがとてもうれしいのです。せっかく、来てくださるわけですから、ぎしぎしと他の方と肩を並べるのではなく、お二人だけの個室でゆっくりと召し上がっていただきたいな、と思っています。
あらやでは、港で生きている越前ガニだけを仕入れて、店先の生簀に運びこみます。お客様がご来店の際には、越前ガニを生簀から取り出して調理します。
上は、越前港での越前ガニの競りの様子を撮影した写真です。右側で蟹の品定めをしているのが私(あらや主人)です。
◆越前ガニへのこだわり『本当に良質な越前ガニは少ない』
「越前ガニは毎日水揚げがある」「店に行けばその日に水揚げされた越前ガニを食べられる」と思われている方がいらっしゃいます。これは間違いで、冬の日本海は強烈な北からの寒波のために、しょっちゅう海が荒れるので、毎日のように、蟹の水揚げがあるわけではないのです。しかも、水揚げしたすべての蟹が良いわけではありません。死んだ蟹も多く、質が良くて元気もいい蟹が少ないのが本当のところです。では、ある程度のレベルの越前ガニを、常にお客さんにお出しするにはどうするかというと、いかに良質な越前ガニを探して、水槽に集めておけるかが大切です。それには、腕の良い仲買い人と協力するしかありません。腕の良い仲買いは、宿が扱う蟹のレベルを理解し、先々に水揚げを予測して動くことができます。このお宿あらやが扱う蟹のレベルを把握していることが大事で、宿にとって仲買い人は縁の下の力持ち。私が商売できるのは、腕利きの仲買さんのおかげだと思っています。
越前ガニの良し悪しは手に持ったときの感触で判断します。
◆越前ガニへのこだわり『見た目に惑わされるな』
甲羅に「黒いブツブツ」がある蟹が良いって言いますよね。「黒いブツブツ」は海藻ではなく、「カニヒル(カニビル)の卵」です。カニヒルは日本海の海底にたくさん生息していて、甲羅に吸盤でくっついて卵を植え付けます。確かに、大きい越前ガニにびっしりとくっついていると、脱皮してから成長したとわかります。ですが、見た目で良し悪しを判断するのは危険で、怖いのです。痩せているカニもあれば、肥えているカニもいます。私は見た目は忘れて、手に持った感触で良し悪しを判断します。その手の感触を磨きたい、といつも思っています。
水揚げ直後の越前ガニは口に泥を噛んでいます。蟹を水槽で寝かせて、泥を吐かせます。
◆越前ガニへのこだわり『泥を吐かしてから調理』
上の写真で分かるように、越前ガニは甲羅や足が茶色い色をしています。蟹の裏側の地面に向いた部分は白い色をしています。これは越前ガニが日本海の深海の生きものだからです。普段、蟹は海底の泥に身体をしずめたり、泥から出て移動します。そのため、身体の色が泥に近い保護色になっています。保護色の部分が、ゆでると鮮やかな紅色になるわけです。このように海底の泥の中での生活なので、水揚げしてすぐの蟹は、オスもメスも口に泥を噛んでいます。そのまま調理して食べると、人の口に泥や砂が入る恐れがあるので、水槽で真っ暗の状態にして寝かせ、泥を吐かせてから調理します。
越前ガニは前日に生きていても、翌朝、水槽の底で動かなくなっていることも珍しくありません。弱いのです。一日に何度か蟹を動かして、元気かどうか確認することにしています。
◆越前ガニへのこだわり『越前ガニを生かすのは難しい』
越前ガニを扱う上で泣かされることが多々あります。その一つが、蟹を長期間、水槽で生かすことです。越前ガニは水深300mほどの深さにいる深海生物です。これを引き揚げて、地上のお粗末な水槽で、水圧もエサもない状況で越前ガニを長生きさせることは非常に難しいのです。水槽で長く生かすことが出来ないという事は、仕入れた先からお客様に調理して提供しなければならないということです。たとえ水槽で長く生きてもエサを食べないので、どんどん痩せます。痩せると味が落ちて、スカスカになります。調理する私は、見るのも嫌ですね。なので、私は一週間程度で使い切る数を見込んで仕入れています。水槽に入ってきては、何度も蟹を動かして、健康状態をみる日々を送っています。
越前ガニとは、福井県内で水揚げされた雄のズワイガニにつけられた地方名です。雌ガニはセイコガニと呼ばれています。越前ガニは、その美味しさゆえに皇室へも献上されています。福井県では、献上ガニは冬の風物詩の1つです。越前ガニの解禁日は毎年11月6日の午前0時。蟹漁が行える期間は翌年の3月20日まで。冬だけの貴重な美味しさなのです。(参考) 皇室献上は三国港で行います。あらやは越前港の越前ガニを扱いますので、「皇室献上クラス」という表現を用いています。セイコガニ(雌ガニ)には産地証明タグが付きません。
越前ガニには、写真の黄色の産地証明タグが付いています。産地証明タグには『越前港』『三国港』など水揚げ港が記されており、県ごとにタグの色が異なります。黄色のタグは越前ガニの証であり、王者の証なのです。 ※ セイコガニ(雌ガニ)には産地証明タグが付きません。
あらやでお召し上がりいただく越前ガニは越前港で水揚げされたもの。黄色のタグと越前町漁業協同組合からの認定証がその証です。
福井県では2015年11月6日から、重さ1.3kg以上、甲羅の幅14.5cm以上、爪の幅3cm以上の越前ガニを新ブランド「極(きわみ)」として売り出していくことになりました。「極」は特に越前港で厳しく行われており、漁業者・仲買人双方の合意がなければ選定されません。「極」は素晴らしい越前ガニですが、何度かお客様にご提供した経験をもとにお話しますと、水揚げされる数が少なく、セリ値が10万円を超える場合もあること、あらやで多くいらっしゃるご夫婦のお客様がお二人で食べるにはサイズが大きすぎて、高価な割に食べきれず、金額に見合うだけの満足を与えることができないこと、などからお客様に確実に美味しい越前ガニをお届けするために、あらやでは「極」の取扱いを控えさせていただいております。
11月から3月まで、あらやは越前蟹料理が専門の民宿になります。客室は和室とベッドの2タイプ、すべてトイレ洗面つきです。
食事処の個室で、越前蟹のご夕食。
福井県坂井市三国町で越前蟹料理の民宿や旅館をお探しなら、東尋坊から車で5分の越前蟹の料理民宿、三国温泉お宿あらや。越前蟹の仕入・鮮度・調理にこだわる宿です。越前蟹の宿泊・昼食にご利用ください。
越前蟹の料理民宿「三国温泉お宿あらや」 |
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越前蟹の民宿 |
11月から3月末まで、あらやは越前蟹料理が専門の民宿になります。オーナー夫婦で力を合わせて越前蟹を調理します。三国町の越前蟹の料理民宿や旅館、食事処をお探しで、「旅行の目的は越前蟹」「新鮮な越前蟹を味わいたい」というお客様にお越しいただければ幸いです。【お宿あらや】【客室】【三国温泉】【越前蟹の民宿】に進む |
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越前蟹へのこだわり |
民宿あらやは私と妻の小さな宿ですが、生きた新鮮な越前蟹を調理することにこだわっています。調理前の蟹をお見せするのも、お客様に鮮度をご確認いただきたいからです。蟹の仕入れから調理まで夫婦で行い、人任せにしません。セリで良い越前蟹を探し、ご来店まで生かすよう努力しております。【越前蟹へのこだわり】に進む |
献上蟹サイズの越前蟹 |
皇室に献上されることから、1.1kg以上の大型の越前蟹は献上蟹(けんじょうがに)と呼ばれ、旨みの乗った高級クラスの上質な蟹です。毎年、献上蟹と決めている常連さんも多くいらっしゃいます。【皇室献上蟹クラスの越前蟹】に進む |
ふるさと納税 返礼品 |
お宿あらやは、福井県坂井市より「ふるさと納税の返礼品事業者」に認定されております。返礼品となる越前蟹のご宿泊プランはこちらからご予約ください。【ふるさと納税 返礼品のご宿泊プラン】に進む |
越前蟹の宿泊プラン一覧 |
越前蟹の宿泊はこちらからご予約ください。越前蟹の宿泊プランは毎年9月頃より受付を始めております。【越前蟹の宿泊プラン一覧】に進む |
越前蟹の食事・昼食(11月から3月) |
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越前蟹のお料理 |
蟹刺し・焼き蟹・ゆで蟹・蟹しゃぶなど、その料理ならではの味わいがあり、特にゆで蟹と蟹しゃぶは人気がございます。【越前蟹料理】に進む |
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東尋坊ちかくの食事処 |
観光地「東尋坊」から車で5分の食事処「越前がに楽膳(あらや一階)」。東尋坊を観光して、すぐに越前蟹の食事ができます。【東尋坊から車で5分の食事処「越前がに楽膳」】に進む |
アクセス・駐車場 |
福井県坂井市三国町梶38-37-2、越前松島公園入口に無料駐車場、お隣は越前松島水族館。TEL0776-81-3522【アクセス】に進む |
食事・昼食コース一覧 |
越前蟹の食事・昼食はこちらからご予約ください。【越前蟹の食事・昼食コース一覧】に進む |
越前蟹の追加注文とお持ち帰り・おみやげ・宅配 |
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越前蟹の追加注文 |
◎民宿あらやでは、越前蟹が週に二回ほどの水揚げで、海が荒れると週に一回しか蟹漁が行われないことから、お客様のご宿泊予定日の一週間前には越前蟹を仕入れて水槽で生かし、水の中で蟹に泥を吐かせて、調理する際に体に泥が残らないように準備しております。ご宿泊のお問い合わせで『当日に追加で越前蟹を注文できるか?』という質問をよくいただきます。お客様に単品で越前蟹の注文をされた際は、その時の水槽の蟹を確認して、例えば『1パイ二万円か二万五千円の蟹でしたらお出しできます』といった具合にお返事しています。そのときの水槽に準備している越前蟹の大きさ・重さにより金額は変わってきます。【越前蟹の追加注文】に進む |
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おみやげ・宅配 |
◎ご宿泊のお客様に『明日、越前蟹を持って帰りたい』『お土産として発送してほしい』という質問をよくいただきます。その際は、水槽に準備している越前蟹の大きさや金額をお知らせして、お持ち帰りになるか発送するか決めていただいております。発送の際はクール宅急便を利用しますので、越前蟹の代金以外に箱代・送料が別途必要になります。お持ち帰りになる場合は、宿泊の翌日の朝食をお召し上がりの間に調理場でご注文の越前蟹をゆがき、ゆでたての蟹と保冷剤を箱に入れてお持ち帰りいただきます。【越前蟹のお持ち帰り・おみやげ・宅配】に進む |
三国町で越前蟹の民宿・旅館を探すなら |
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越前蟹の旅行情報 |
福井県坂井市三国町で越前蟹料理の民宿や旅館をお探しの旅行者向けに、越前蟹の旅行情報のWEBサイトを掲載しました。【越前蟹の旅行情報】に進む |
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越前蟹の旅行と観光 |
越前蟹の主な水揚げ漁港は三国町の三国港と越前海岸の越前港です。越前蟹を味わうことが目的の旅行でしたら、この二つの港の周辺に越前蟹料理の民宿や旅館が集中していますので、このエリアで宿泊先を探すことをおすすめします。【美味しい越前蟹】【越前蟹の旅行と観光】に進む |
お客様アルバム |
『越前蟹の料理民宿あらや』は、念願の全館リニューアルをすることができました。宿の名前は「三国温泉お宿あらや」に変わりましたが、私たち夫婦があらやを継いだころのお客様のおかげで今があると感謝しております。これは当時のお客様のアルバムです。 |
新鮮な越前蟹の脚を捌き、氷水に落として洗いにします。鮮度の高い蟹でないと、刺身には出来ません。
お宿あらやでは焙烙で焼きます。水分を飛ばして塩釜で焼くような感じを目指します。焼くための塩も工夫しています。
蒸し蟹にする地方もありますが、福井では塩でゆでるのが一般的です。水ガニと呼ばれる脱皮したてのオス蟹と、最終脱皮を終えた成長後のオス蟹では、塩分濃度とゆで時間が全く違うため、区別してゆでる必要があります。
蟹を水から上げて、お刺身を食べるのと同じ状態にしてから、お客様にしゃぶしゃぶしてもらいます。鮮度の高い蟹ならお湯に落とすと身がキュッと縮みます。自分の食べるペースに合わせてしゃぶしゃぶできるので、常にアツアツを食べることができます。
蟹漁は11月6日に解禁、3月20日に禁漁となります。福井県の三国港と越前港が主な水揚げ港で、週に二回ほど水揚げがあります。海が荒れると蟹漁に出られないため、週に一回くらいの水揚げとなり、セリ値がぐっと上がります。
メインの越前蟹をお見せしてから調理します。「冷凍の蟹は使わない」「鮮度の高さを確認していただく」ためです。越前ガニを手に持って、記念写真を撮ることもできます。