福井地震から学ぶ耐震対策越前の旅行・観光

福井地震から学ぶ耐震対策(86)

福井県の越前・三国エリアの魅力を発信しています
三国温泉 お宿あらやは福井県よりふくいブランド大使に認定されており、福井県の越前・三国エリアの情報や、越前蟹(えちぜんがに)の魅力をネットを通して全国に発信しています。この記事は福井県坂井市「広報さかい平成30年6月号」より掲載しました。福井県の歴史文化に興味を持ち、越前・三国を旅する方が増えることを願います。 ●広報さかい

福井地震から70年 被災から学ぶ未来に活きる教訓
昭和23年6月28日、丸岡町付近を震源とする震度7の直下型地震が発生しました。地震による被害は甚大で、丸岡町内の家屋損壊率は後に発生した火災による焼失も含めて100%に至りました。福井地震は震度7が設定される契機となった地震であり、日本の災害史上でも特筆すべきものです。また、地震の被害状況を調査した結果は、後の建築基準法に取り入れられており、木造建築物の耐震性向上に重要な役割を果たしたそうです。
福井地震により倒壊した丸岡城天守。現在進めている調査研究事業のなかでわかってきたことがあります。昭和30年刊行の修理工事報告書の中に倒壊した天守の写真が掲載されています。写真をみると、1階の板張りの外壁が原型を留めていることがわかります。本来なら大きな地震力を受けて倒壊されるはずの1階外壁に大きな破損が無かったことから、天守台の石垣が先に崩落し、支えを失った上部の木造部分が下に落下したのではないかと推測されます。天守台石垣が崩落しなければ、被害はもっと少なかったかもしれません。
平成28年に発生した熊本地震では、美しい高石垣で知られる熊本城の石垣にも甚大な被害が発生しました。平成29年刊行の「復興 熊本城Vol.1」によれば、本震による石垣の被害は膨らみ・緩みが517面、このうち崩落は50箇所229面に及んでいます。実は石垣の耐震対策についてはまだ十分ではなく、現在熊本城では、復旧方法の検討のために崩落過程の分析や地盤調査など、さまざまな調査が行われています。
福井地震の教訓は木造建築物の耐震性向上に寄与しました。熊本地震の復旧を通じて、石垣の耐震対策は大きく進展するかもしれません。そうした成果が将来丸岡城をはじめとする城郭の石垣保存に活かされことが期待されます。


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