あらや主人おすすめの越前ガニ料理「かにしゃぶ」は、越前ガニの甘みが充分に堪能いただける越前ガニ料理で、活の越前ガニ(えちぜんがに)を丸ごと1杯使います。1杯丸ごと使うので、かにみそが入った「かにみそしゃぶ」になります。かにみそ入りの出汁で、カニ身をさっと「しゃぶしゃぶ」してください。熱でカニ身がはじけて、ぱっと華が咲きます。仕上げの雑炊も絶品です。
※あらやでは、越前ガニの甲羅のかにみそを鍋に入れてから、しゃぶしゃぶを始めます。
焼きがにでよくあるのは、焼き肉店などでも使う「炭火の網焼き」ですが、私は使いません。炭火の網焼きでカニを焼くと、ついカニを焼きすぎてしまい、身がパサパサになり、カニ殻の焦げた煙の匂いが部屋中に立ち込めます。この煙が良いと思えないのです。私は焙烙(ほうろく)を使い、越前ガニを「蒸し焼き」にします。焦げた匂いではなく、カニ身の水分が適度に飛んだ香ばしさを求めているからです。焙烙を使うと、蓋を開けた時にカニの香りがふわ〜っと広がり、ゆでがにとは全く違った味わいがあります。カニ独特の香ばしさがとても美味しく、あらやの常連になってくださっているお客様には「焼きがに」がお好きな方が多いと思います。「かにしゃぶ」と同じく、主人イチオシの越前ガニ料理です。
「越前ガニ料理」王道のゆでがに。水槽から上げた新鮮な越前ガニをそのまま沸騰したお湯の中へ。しかし、水揚げされる全ての越前ガニが「ゆでがに」に向いているわけではありません。良いカニを選ぶことが大事なのです。甘み、旨みがギュッと凝縮された、これぞ冬の味覚の王者の美味しさです。
活越前ガニを使った、新鮮だからこそ食べることができる「かに刺身」。透明でキラキラと美しい足の身に醤油をちょっと付けて一口ほおばる。口の中にふんわりした甘みが広がります。新鮮な刺身はカニ身の弾力が違います。
越前ガニを捌き、かにみそを残した甲羅ごと弱火にかけてゆっくりと煮詰めていきます。少しでも火が強くなると、甲羅が焦げて穴が開き、かにみそが下からこぼれてしまいます。なので、ゆっくりゆっくり煮詰めるのです。あらやでは、この「かにみそ甲羅焼き」を「焼きがに」と同時にお客様にお出しして、「焼きがに」の身を「かにみそ」につけて食べることができるようにしております。茹でがにの味噌とは違った味わいになります。甲羅に日本酒の熱燗を入れて「甲羅酒」を楽しまれるお客様もいらっしゃいます。お酒にぴったりの大人の美味しさです。
越前では、地方名でズワイガニのメスを「セイコガニ」と呼びます。セイコガニ(雌ガニ)にしかない赤い内子(うちこ)と、腹に抱えている外子(そとこ)が美味しく、オスの越前ガニよりセイコガニが好きという方もいらっしゃるくらいです。そのセイコガニ(雌ガニ)を丸ごと1パイ使った雑炊。オスの越前ガニとひと味違う旨みのあるセイコをぜひ召し上がってみてください。